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『STOP受動喫煙新聞』第36号(’21年10月発行)掲載 横浜市長選挙における受動喫煙撲滅の取り組みについて

『STOP受動喫煙新聞』第36号(’21年10月発行)掲載

=発行・「公益社団法人 受動喫煙撲滅機構」=https://www.tabaco-manner.jp/

 

公益社団法人 受動喫煙撲滅機構 理事

前神奈川県知事・元参議院議員

「国際基準のタバコ対策を推進する議員連盟」幹事長 兼 事務局長

松沢 成文

 

377万人の人口を抱える日本最大の基礎自治体・横浜市。この市長選挙に去る8月立候補しましたが、残念ながら当選を果たすことはできませんでした。この場をお借りして御礼と詳しいご報告を申し上げたいところですが、いかんせん公職選挙法で禁止されていますので何卒ご容赦ください。

その中で、受動喫煙対策を選挙公約にした候補者は私一人だけでした。「日本一のタバコ対策」を主要政策に位置づけ、各区に「ヨコハマ卒(そつ)煙(えん)塾」を設置し禁煙指導することや、「タバコ対策条例」で低喫煙率ナンバー1の空気がきれいで健康な都市を実現することなどを掲(かか)げました。

 

県知事・国会議員として受動喫煙撲滅に取り組む

 

私は、受動喫煙による健康への悪影響等を避けるため、神奈川県知事時代に日本で初めて「神奈川県受動喫煙防止条例」を制定しました(2010年施行、2019年改正)。その後、条例制定の動きが兵庫県、東京都などの都道府県にも広がる中、参議院議員として続けた「受動喫煙防止法」制定の取り組みは、健康増進法の改正(’18年)として実を結びました。

 

さらなる「総合的なタバコ対策」が必要

 

しかし、「人生100年時代」を見すえて、未成年者を含む市民の健康を守り、ガンや生活習慣病の対策を進めるには、現状の取り組みでは不十分です。受動喫煙を根本から防止するためにも、「総合的なタバコ対策」を進めなければなりません。

そこで、10年後の紙巻タバコ廃止も見据えて、

①受動喫煙対策の不十分な飲食店等に対する、指導・是正措置の強化、

②屋外喫煙所の整備の促進、

③禁煙教育・アドバイスの充実、

④タバコ自動販売機の禁止などの規定を定める「横浜市タバコ対策推進条例」(仮称)の制定、

を訴えました。

また、各区に「ヨコハマ卒煙塾」を設け、喫煙者に卒煙を助言・誘導することで、住民の低喫煙率日本一を実現するほか、行き過ぎた行政改革による現行の「一保健所体制」から、各行政区の保健センターの体制・機能を強化し、感染症対策とともに、区ごとのタバコ対策を推進し、地域の工夫(くふう)と市民との協働による健康づくりを提案しました。

 

違反見逃す自治体の体制強化を

 

特に、未だ収束の兆しが見えない新型コロナへの対応で忙殺されている自治体の「保健所機能の強化」は、喫緊の課題です。

神奈川県条例、改正健康増進法ともに、飲食店などの規制対象となる施設が、受動喫煙を防止するため定められた対策をせず、これに違反した場合は、罰則(それぞれ5万円以下・50万円以下の過料)の適用対象となります。実は、こうした罰則の前提になる指導・助言等を行うのが地域の保健所の役割なのです。しかし、新型コロナが発生する前から、神奈川県では罰則が適用されたことは一度もなく、現在では新型コロナ対策への対応に手一杯で、受動喫煙対策の違反を取り締まる余裕が全くないというのが実態です。「違反しても、おとがめなし」では、誰も条例や法律を守ろうとしません

そこで、まずは保健所の人員を増強するなどの措置で新型コロナ対策を充実させ、収束し次第、速やかに違反施設への取り締まりを実施する必要があります。

また、これらの対策に要する財源は、タバコ税を目的税化(注)して確保することが考えられます。

地域から受動喫煙を撲滅するためには、こうした施策をパッケージにして展開することが有効だと考えます。

(’21年9月22日記)

 

市長選出馬の会見。「タバコ対策推進条例」を掲げていました

 

 

 

 

 

 

 

(本紙記) 「目的税」=税収の使途(使いみち)を特定した税。この場合はタバコによる害を減らす・なくすことのみに使われる税とすること。現行「普通税」であるタバコの税は、それ以外全般に使われるので、自治体は税収のためにタバコの販売を促進し、受動喫煙撲滅への対策を阻害、また喫煙者は「高額納税者で、社会の役に立っている」と嘯(うそぶ)く問題が生じている。→参考:『STOP受動喫煙新聞』第2号「タバコ税廃止こそ受動喫煙撲滅の道」(田中潤理事長=税理士)・9号「タバコ税は廃止し、課徴(かちょう)金にすべき」(穂積忠夫弁護士)

 

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