江戸城天守閣が再建されたら
皆さんは江戸城にかつて天守閣があったのをご存知でしょうか。
江戸時代初期。家康、秀忠、家光の時代に、
荘厳で美しく日本一大きな天守閣がそびえ立っており、
江戸のシンボルとなっていたのです。
それが明暦の大火で焼失してしまい、
以来天守閣のない江戸城が続き、
今は皇居となっているのは皆さまご存じのとおりです。
もしも、江戸城天守閣が復元されたら
こんなに素晴らしいことがあります。
まず第一に、歴史伝統文化の復興につながります。
焼失した寛永天守閣の設計図通りに木造で復元できれば、
日本の伝統的な木造建築技術が保存、再興されます。
宮大工のみならず、漆喰職人、瓦職人、左官職人、
石材職人の匠の技が継承されていきます。
さらに、江戸城の歴史や日本の城郭文化を学ぶ最良の機会になっていくでしょう。
江戸城天守閣を400年の時空を超えて復元できれば、古くて新しい文化遺産を創造し、
将来の世代への素晴らしい贈り物ともなっていきます。
第二に、復元された江戸城天守閣は、
東京観光の目玉になります。
東京駅丸の内駅舎の復元は多くの観光客を集めています。
それに加えて江戸城天守閣が復元できれば、
東京観光の新たな歴史文化ゾーンができあがります。
お台場へのカジノを含めたIR(統合型リゾート)の誘致や
既存の東京スカイツリーや東京ディズニーランドなどの集客力と相まって、
東京の観光の魅力的なネットワークができあがります。
観光客の増加は観光関連産業の振興につながり、
大きな経済波及効果が期待できます。
この江戸城天守閣復元プロジェクトは、
税金を使う公共事業とはせずに、国民や企業、団体の寄付と協力による
PPP(プライベートパブリックパートナーシップ)で実現することが望ましいと
考えます。
パリには凱旋門やベルサイユ宮殿、ロンドンにはバッキンガム宮殿やビックベン
(国会議事堂)、北京には紫禁城というように、国際観光都市にはその国にはそ
の国の歴史伝統文化を象徴するようなシンボルがあります。
残念ながら、東京は江戸時代の火災や関東大震災、東京大空襲などの被害で歴史
的建造物はほとんど失われてしまいました。
江戸城天守閣の復元は、東京の新たな歴史的シンボルになることは間違いありま
せん。
このように大きな意義のあるプロジェクトを、東京オリンピックまでに実現
しようではありませんか。
安倍総理、国際戦略特区の中に位置付け、共に取り組みましょう。
こうした夢のあるプロジェクトを国民参加のもとに実現できれば、
東京オリンピックは一過性のイベントに終わらず、
東京の街が大きく変わっていくのです。