3月9日の参議院文教科学委員会で質疑を行いました
3月9日のの参議院文教科学委員会で、学校教科書問題を追求しました。
1つは、今朝の読売新聞朝刊一面でも報じられた「大日本図書の汚職事件」です。
これは、昨年発覚した事件で、大手教科書会社「大日本図書」が、教科書選定に関し2020年に大阪府藤井寺市の校長への贈賄を行い、2022年に茨城県五霞町(ごかまち)教育長へ接待を行ったことが、昨年明らかになりました。藤井寺市の事件については、元役員らが罰金の略式命令を受けています。
この事件に関しては、先月までに公表された調査結果で、新たに京都市でも不正な接待等があったことも明らかになっています。贈賄により公正な教科書採択を歪める「著しく不公正な行為」に該当することから、「発行者の指定取り消し」という厳罰に処すべきことを大臣へ強く求めました。
2つ目は、東京書籍の高校地理教科書における1,200箇所もの大量訂正問題についてです。
2020年度の教科書検定に合格した同社の教科書が、採択した学校への供給が終わった後に、地理教科書の生命線とも言える索引を中心に誤記が1,200箇所も見つかりました。ちなみに、教科書検定で教科書調査官が付けた検定意見は20箇所しかありませんでした。大量の誤記のほとんどが検定で見逃されたことになります。
こうした一方で、2019年度の検定では自由社の中学校の歴史教科書に405箇所の検定意見が付けられ「一発不合格」とされました。この一発不合格というのは、ページ数の1.2倍以上の検定意見が付いた場合は、同じ年に再申請できなくなる新しいルールで、これが初めて自由社の教科書に適用されたのです。
自由社の教科書は、全314ページに対し405箇所(約1.3倍)の欠陥箇所が指摘され、一発不合格となりましたが、 東京書籍の教科書は、全192ページの1.2倍となる231件の欠陥箇所で不合格となるはずでした。一発不合格の判断基準となる231件の5倍近くの指摘されるべきミスがあるにもかかわらず見逃されのです。とても信じられません。一発不合格の判断基準となる231件の5倍近くのおよそ1200件もの指摘されるべきミスがあるにもかかわらず見逃されのです。とても信じられません。これは明白な差別です。
これまでもたびたび質問で取り上げてきたように、この教科書検定で主任を務めるのが、北朝鮮スパイ疑惑が報じられた地理歴史科(世界史・日本史)の主任教科書調査官で、中国共産党の創立者で中国を建国した毛沢東の初期思想に関する論文だけを判断材料にして採用された人物です。彼のように前任者などからの推薦を重んじる教科書調査官の選考方法が偏った歴史認識・内容の歴史教科書を生み出す原因になっていることはこれまでも指摘してきました。
そこで永岡文科大臣に対し、問題だらけの教科書を長期間使わざるを得なかったことで不利益を被った生徒、保護者、教職員への謝罪を求めました。しかし、大臣は遺憾を表明するばかりで、当事者としての責任感が全く感じられませんでした。本当にがっかりです。
続けて問題だらけの教科書検定制度について下記のような改善策を次々と提案しました。
・教科書調査官の任用を国会承認事項とすること
・教科書調査官の任用を定年制から任期制とすること
・教科書検定審議会の議事録を作成し公表すること
・教科書検定の一発不合格制度を廃止すること
この問題山積の教科書検定制度について、引き続き追求していきます!
応援よろしくお願いいたします。
質疑の詳細は、下記の議事録と動画を御覧ください。
議事録はこちら。
動画はこちら。