10月27日の参議院文教科学委員会で質疑を行いました
10月27日の参議院文教科学委員会で、「東京五輪を巡る元組織委員会理事の汚職事件」と「森喜朗元組織委員会会長の胸像建設計画」について質問をしました。
東京五輪組織委員会理事という公の立場を利用して2億円あまりの賄賂を受け取ったこの事件の衝撃は大きく、問題がどこまで拡がるのか未だに予断を許しません。
私は、この収賄行為が行われる以前の2016年の時点で、過去の国際スポーツにおける高橋治之元理事の数々の不正疑惑を取り上げ、以降、歴代のオリパラ担当大臣と文科大臣に理事の解任を迫りました。この忠告を受け入れていれば今回の事件は起こらなかったはずです。
これについて、永岡文科大臣は、理事の選任・解任は組織委員会が判断するとの1点張り。当時から文科大臣とオリパラ担当大臣は、大会組織委員会会長や東京都知事とともに大会調整会議を開催しており、ここで提言できたはずです。政府は不作為責任を免れません。
汚職事件の検証をするにも、すでに解散し清算法人となった組織委員会の押し付けるだけの答弁です。まずは清算法人にしっかりと検証をさせ、それが無理であれば政府主導で関係団体と連携して検証・総括委員会を立ち上げるべきです。この検証・総括委員会による総括と再発防止策を公表しない限り、札幌冬季五輪を開催する資格はありません。
次の質問では、「森喜朗元組織委員会会長の胸像建設計画」問題を取り上げました。
御存知の通り、森元会長は、女性蔑視発言で大会開催前に組織員委員会の会長を辞任しました。また、森元会長が代表理事を務め招致活動にも関わっていた一般財団法人「嘉納治五郎記念国際スポーツ研究・交流センター」が招致委員会から約1億4500万円の資金が支払われ使途が不明となっており、東京オリパラの招致活動でこれが不正な資金に使われた可能性を指摘されています。
さらに、今回の汚職事件で逮捕・基礎された紳士服メーカーAOKIの青木拡憲前会長から、現金200万円を受け取ったこともあり、事件について検察から事情聴取も受けている立場です。
この森の功績を一方的賛美し、胸像を建設するための募金集めが行われていたことを皆さんご存知でしょうか?
驚いたことに、この計画の15人の発起人の中に、室伏スポーツ庁長官と元文科省審議会で現在独立行政法人日本スポーツ振興センター(JSC)の芦立(あしだて)理事長も入っていたのです。二人の国家公務員が広告塔となり、製作費およそ300万円を大きく上回る5,000万円以上の寄付が集まったといわれています。製作費以外のお金は一体どこに行くのでしょうか?
寄付者の中に、汚職事件の高橋容疑者の紹介で寄付した企業や個人がある可能性も指摘されています。 仮に東京オリパラのスポンサー企業からの寄付があれば、寄付の名を借りた贈収賄の可能性すらあります。
これに対し、室伏長官と芦田理事長は、頼まれて発起人になっただけで中身は全く知らないとのことです。永岡大臣も「個人のやった」こととして一切問題として考えていない有り様で無責任の極みです。
日本のスポーツ界を立て直すため、これからも引き続き追求していきます。
質疑の詳細は、下記の議事録と動画を御覧ください。
議事録はこちら。
動画はこちら。