6月13日の参議院本会議で討論しました
6月13日の参議院本会議で、政府提出の地方教育行政法改正案の採決が行われました。私は、採決前に行われる討論に反対の立場から登壇しました。
教育委員会は、権限と責任の所在が不明確であること、地域住民の意向の反映が不十分であること、審議等が形骸化していること、迅速性・機動性が欠如していることなど、様々な問題を指摘されてきました。
このような諸問題に対応するために、政府が一つの改革案を提示したことについては評価をするところです。しかしながら、本改正案をもって、巷間言われるような60年ぶりの抜本的改革と言うことは到底できません。
人口わずか千人にも満たない小さな自治体から1千万人を超える巨大な自治体まで存在するにもかかわらず、十把一絡げに全国一律の制度で縛ろうとすること自体、到底無理なのです。
小さな自治体のなかには、教育委員を集めることができず、充て職にしているところや、他の自治体に住んでいる者を選任しているところもあります。このような自治体に教育委員会を設置する意味は一体どこにあるのでしょうか。
一方で、現行の教育委員会制度のもとでも大きな教育成果を挙げている自治体もあります。このような自治体に新しい制度を押しつける必要はあるのでしょうか。
それぞれの自治体は、人口、人材、経済力、そして、歴史、文化、風土までも多種多様です。その地域の特性を生かした、地域の教育文化に合う制度を、首長、議会、地域住民が議論し、判断し、そして導入することが、民主主義や地方自治の推進につながるのです。
私たちみんなの党は、地方教育行政における自主性と多様性を尊重し、地方分権と規制改革を推進する立場から、地方自治体が、教育委員会を設置するか、しないかを選択することができる選択制を主張してきましたが、残念ながら採用されることはありませんでした。
しかし、地方分権と規制改革は時代の大きな流れです。いずれまた、選択制を議論する日が必ず来ます。教育委員会制度改革は、本改正案をもって終わったわけではなく、まさに、本改正案によって端緒についたのです。
私たちは、時代の流れと共に変わっていく地方教育行政への要望を常に取り込み、これからも不断の教育改革を続けていく覚悟です。これからも応援のほどよろしくお願いいたします。
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