『破天荒力』 箱根に命を吹き込んだ「奇妙人」たち講談社 2007年発行 著・松沢成文 定価1680円
約80年の伝統を誇る箱根駅伝と、日本有数の温泉地として全国的にも有名なリゾート地・箱根。この地が今日の姿になるまでの過程には、次々と起こる悲劇や困難の数々に立ち向かい、志高く駆け巡った男たちのドラマが秘められていた!
江戸時代から明治・大正にかけて、箱根の開発を実現した福住正兄と山口仙之助、そしてこの二人に大きな影響を与えた二宮尊徳と福沢諭吉。さらにそれを受け継いだ山口正造。「箱根の奇跡」を生み出した五人の偉大な「奇妙人たち」が、”私”を薄くして”公”のために尽くす「サムライ・スピリッツ」というべき魂の連鎖‥‥‥。
「人が動けば地域が動き、逆境さえチャンスに変わる」真実の数々。破天荒な魂と志が連鎖し、地域を変えていく過程は、現代社会の「閉塞化していく地方」を打破する手掛りともなります。行政の力を借りなくとも、自分たちの力で地域は変えられる–
混沌とした現代に生きる私たちが、勇気を持って進む指針となる一冊です。
推薦文
■石原慎太郎(東京都知事)より
痛快にして志高い日本人のパワーを感じ、これこそ現代に最も必要だと感じた。
■村上龍(作家)より
本書を読めばわかる。破天荒とは、希望につながる言葉なのだ。
目次
序 章 明治男とサムライ・スピリッツ
第一章 チャンスは非常識にあり−山口仙之助
第二章 実学のススメ−福沢諭吉
第三章 徳あるリーダーが不可能を可能にする−福住正兄
第四章 現代に生きる尊徳の経済道徳−二宮尊徳
第五章 歴史に奇跡はない−志を発信せよ
第六章 「奇妙人」のおもしろがる精神−山口正造
終 章 現代の「サムライ」が目覚めるとき
あとがき